だいぶ前に「かわせみ2を買った」という記事をアップしました。その後、使用感を書きます……みたいなことを宣言して放置していましたが、8ヵ月、ほぼ毎日使ってみた感想につきまして。
一言で云うとすばらしい。弱点は一つしかない。
とにかく軽い!
大前提として、この記事を書いている私、天祢涼の職業は小説家です(それだけだと食べていけないので兼業)。なので、日本語を書く量は平均よりも多めと思われます。だから日本語入力においては、余計なストレスを感じたくない。
そんな自分にとって、動作が軽い「かわせみ2」はぴったりです。余計な機能がついていない分、入力にタイムラグがあったり、引っかかりを感じたりすることはほとんどありません。
その分、校正支援や変換精度は若干弱め。これに関しては、明らかにATOKの方に分があります。
そこにさえ目をつぶれば、「軽い」はなににも変えがたい魅力。OSX内蔵辞書と連携させることができるので、意味を調べることくらいはできますしね。また、類義語を表示できる「類義語変換」も地味に便利。
難を云えば、内蔵辞書を表示させるのに若干の時間がかかることですが、気になるほどではない。
カスタマイズが自由自在
「軽い」に次ぐ魅力は、キーカスタマイズが柔軟なこと。人によって押しやすいキー、押しにくいキーがあるでしょうが、「かわせみ2」は好きなように設定を変えることができます。
あまりに自由に変えることができて取っつきにくい面もありますが、自分好みの筆記具にできると思えば安いもの。この点はATOKよりも優れている……と云いたいところですが、天祢涼が使ったATOKは2009が最後なので、いまはわかりません。
一例をあげると、
再変換…spaceキー
ひらがなにする…command+J
カタカナにする…command+K
などにしていますが、正直、自分でもどこを変えたのか最早覚えておりません。いまからほかのソフトに乗り換えるのは大変そうです。
安い
値段もお手ごろ。シングルライセンスは2000円、3ライセンス入りのファミリーパックでも4000円です(税別。価格は2014年7月現在)。
Google日本語入力の「無料」には敵いませんが、これだけのソフトがこの値段というのは相当良心的。
推測変換に難あり
と、大絶賛の「かわせみ2」ですが、唯一困っているのが推測変換モード。パソコン、スマホを問わず、いまや日本語入力では常識になっている例のあれです。
「かわせみ2」にも当然のように備わっていて、直近に打ち込んだ単語が出てくるのでとっても便利。
が、問題が一つ。
「かわせみ2」では、直近だけでなく、ユーザー登録した単語がすべて表示される仕様なので(「かわせみ1」の時はがんばれば「直近の単語」「成句」のみの組み合わせが可能だった)、若干わずらわしい。特に天祢涼は「音宮美夜」だの「餡子邦路」だの、小説の登場人物名を多数登録しているので、推測変換ウインドウがちょっとしたカオス状態に。
いや、小説の登場人物だけならまだよいのです。
担当さんと打ち合わせをしている時にMacの画面にこの表示が出たら、びっくりされること請け合いだ!……けど、ま、いいか。キン肉マン好きだし。
by 天祢涼(あまね りょう)