前編ではIIJmioの「みおふぉん」に絶賛の嵐を送りました。後編となる今回はデメリットというか、万人にはオススメできない理由をば。
設定が面倒
最初の難関になるであろうのがこれ。天祢涼はオタクなのでデジモノ好きなので苦ではありませんでしたが、SIMカードには三種類あって、自分が使いたい機種に合わせたサイズを選ぶ必要があります。また、届いたSIMカードをiPhoneやLifeTouch NOTEに挿してもすぐ使えるわけではなく、ちょいと設定をいじらなくてはなりません。
IIJmioのサイトやネット情報を見ながらやれば楽勝なのですが、「買ってきたらすぐ使える」という三大キャリア(docomo、au、ソフトバンク)に慣れていると戸惑うかもしれません。
キャリアメールは使用不可に
これまではソフトバンクだったので、softbank.ne.jpのメールアドレスが使用できました。しかし、みおふぉんにキャリアメールはありません。docomoの回線を使っている業者ではありますが、docomo.ne.jpも使えません。
天祢涼は私用で使っているGmailを連絡先にする旨を、ソフトバンク解約前に交友関係に一斉通知しましたが、パソコンからのメールは着信拒否にしている人もたくさんいます。電話番号あてにショートメッセージを送ってもよいのですが、それだと送信料3円がかかってしまう。
もちろん、天祢涼からのGmailは受信可能に設定してもらえば解決です。ただ、そういうのが苦手な人もいることでしょう。実際、一番メールをやり取りする友人はこれができなくて、飲み会の席でケータイを借りて設定をいじらせてもらいました。
今日日、TwitterやFacebook、LINE、mixiもあるので、キャリアメールへの依存度が減っているのは事実。それでも「キャリアメールでないと連絡できない」という相手が大多数の場合、みおふぉんはオススメできません。
3GB制限に引っかかるかも
みおふぉんのファミリープランでは、ひと月に使える通信量は3GB。余った分は一ヵ月だけ翌月に繰り越せるので便利。しかも「クーポンオフ」にしておけば、この量は減りません。
天祢涼は自宅でiPhoneを使う場合、ほとんどWi-Fiに接続しています。外ではメールやネット検索、Evernoteくらいしかやらないので(道に迷った時はGoogle Mapsにお世話になる)、容量がほとんど減りません。前月分の繰り越しと合わせて、常時5GB以上ある状態。3回線持ってるのに、ひと月で300MBも使っていない計算になります。
が、外でYoutubeやニコニコ動画を観まくったり、iTunes Matchを利用したりすれば、この量はいささか心細いでしょう(使ってないから知らないけど)。
外でもヘビーにネットしまくるユーザーにも、みおふぉんはオススメできません。
ちなみにクーポンオフでも、3日で使用料が366MBを超えると速度制限される場合があるそうです。
使い方によっては三大キャリアより高くなる
みおふぉんなら三大キャリアより劇的に月額使用料を抑えられますが、音声無料通話はありません。音声通話をしまくる人はやめた方がいいでしょう。
また、機種代金の割引もないので、SIMフリーのiPhoneなりXperiaなりを自分で用意しなくてはなりません。これが結構高いので、頻繁に新機種に買い替えるとトータルでは高くなります。「iPhoneが出る度に機種変更してるぜ」という人にも向いていないと思います。
前編でも書いたとおり、天祢涼の場合はiPhone5sを30ヵ月は使わないともとが取れない計算。来週発表になるであろうiPhone6は完全にスルーです。
なお、留守番電話機能もないので、頻繁に電話がかかってくる人も困るかも。
アップデートで使えなくなる機能も?
最大の問題点がこれ。みおふぉんはdocomoの通信網を借りているMVNOと呼ばれる業者さんです。なので、docomoのキャリアアップデートが適用されるのですが、これにより機能制限がかかることがあります。
実際、iPadはみおふぉんでテザリングができたのですが、SIMフリーiPad発売後のアップデートでテザリング不可になったそうです。
幸い、IIJmioの中の人の行動が早く、新規アップデートの度に動作を検証してくれますが、例えばiOS8が出ても即座にはアップデートせず様子見した方が無難でしょう。
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と、決して万人向けではないみおふぉんですが、天祢涼の仕事環境では最強。上記のデメリットを呑める人なら、有力な選択肢になると思います。格安SIMは戦国時代に突入しそうなので、しばらく様子を見るのも手かもしれませんけどね。
2015年5月27日追記・だいたい一年近く使った雑感をまとめてみました。みおふぉんで通信費が3分の1に!(その後)
天祢 涼(あまね りょう)