2014年7月に上梓した『もう教祖しかない!』(双葉社)が、今秋、双葉文庫から刊行されることになりました。
恵まれていない僕たち……生きのびる道は、宗教!?
ロスジェネ必読の新感覚ミステリー
老朽化した銀来団地で急速に広がりを見せる新宗教《ゆかり》。大手流通企業スザクのセレモニー事業部で働く早乙女六三志は、顧客との生前葬義契約(プレニード)を守るべく、教団潰しを命じられた。ところが、同世代の教祖・藤原禅祐は訴える。
「今や若者は、社会や成功者にとって搾取の対象でしかない」
「そんな我々が逆転するには、もう教祖しかないのです!」
そして両者は、《ゆかり》の存亡を賭けてある勝負に挑むことに――。
毀誉褒貶、様々な感想をいただいた小説です。タイトルは、第7回「日本タイトルだけ大賞」にノミネートされるほどインパクトがありました。が、文庫化にあたっては、諸般の事情によりタイトルが変更になります。
先日、その件に関して担当さんと打ち合わせしました。
新タイトルの方向性についてですが、これは銀来団地の住人の話じゃないですか。
(……そんな名前だったっけ、あの団地?)
それで、●●と×××が▲▲して■■■■いるわけじゃないですか。
(ええと……そうだったような……でも、なんでそうなるんだっけ?)
……あの、天祢さん? なんで黙ってるんですか?
すみません。話を忘れてしまったので、ゲラを読んでから考えていいでしょうか……?
っ!!?
というわけで、天祢涼が自分で書いた小説の内容をきれいさっぱり忘れてしまったために、『もう教祖しかない!』文庫版のタイトルは当面決まりません。
ゲラを読んで、新鮮な気持ちで考えよう……。
『もう教祖しかない!(仮)』は今秋、双葉文庫から発売予定。新タイトルも含めて、続報を待て!!
2014年9月に上梓した『都知事探偵・漆原翔太郎 セシューズ・ハイ』も文庫化の作業をしていた際、伏線を忘れていて一読者として驚けました。それより前に書いた本など、内容を覚えているわけがないのです!(開き直り)
by 天祢涼(あまね りょう)
by 天祢涼(あまね りょう)