カバーイラスト:加藤木麻莉
カバーデザイン:大岡喜直
発売日:2017年5月16日
定価:660円(税別)
出版社:講談社
弁舌巧みなイケメン元国会議員・漆原翔太郎は国民人気を武器に東京都知事へ転身をとげた。だが都議会襲撃予告、ゆるキャラ殺害など五つの難事件が都政を揺るがす。問題発言が続き支持率急落の漆原とマジメすぎる秘書・雲井が真相を暴くとき、東京が、そして日本が変わる!?
ラスト一行まで目が離せない、笑ミス(=笑えるミステリ)連作短編集。
文庫化4冊目。2014年9月に上梓した単行本『都知事探偵・漆原翔太郎 セシューズ・ハイ』の文庫版です。帯がつくとこうなります。 内容は単行本版を踏襲しておりますが、若干、日本語や設定を修正したり、時代に合わせて役職名を変えたりしております。興味のある人は単行本版と較べてみよう!
内容について
一作目『議員探偵・漆原翔太郎』を読んでいたほうが楽しめることは間違いありませんが、これ一冊だけ読んでもちゃんと楽しんでもらえる作りになっております。基本的に「天才かバカかわからない世襲政治家が、いつの間にか事件を解決している」話だと思ってもらえればOK。
ただのコメディではありません。原書房の「本格ミステリ・ベスト10」で第12位にランクインしたり、南雲堂の「黄金の本格ミステリー」に選出されたりと、ミステリとして高い評価をいただきました。自分で言うのもなんですが、相当おもしろいです。文庫化にあたってゲラを読み返した際、伏線を忘れていて騙されたり、翔太郎の台詞に大笑いしたりしました(笑)。
表紙について
表紙イラストは加藤木麻莉さん、デザインは大岡喜直さん。もちろん、一作目と同じコンビです。2冊並べると、こんな風になります。
シリーズ感が出ていいですね。書店さんでも、こうやって並べていただけるとうれしい。ちなみに翔太郎の指が、一作目は一本、二作目は二本立っています(これは加藤木さんのアイデア)。
解説について
解説を担当してくださったのは、評論家・編集者の関根亨さん。
関根さんには、単行本版の『議員探偵』を刊行した際、高く評価していただきました。だから講談社の担当さんから「解説は関根さんにお願いしますか」と提案された際、「ぜひ!」と即答した次第。自分でも思いも寄らない側面から作品を解説していただき、感謝です。デビュー作の探偵・音宮美夜についても触れていただいております。
「俺のことをほめすぎじゃないか?」と、少々恥ずかしくはありますけどね(^_^;)
…………………………………………………………………………………………………………………………
皆様の応援のおかげで、3月に『議員探偵』を、5月に『都知事探偵』を立て続けに文庫化できました。特に『都知事探偵』は自信作です。一人でも多くの方に手に取っていただけると、大変うれしい。どうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m
by 天祢涼(あまね りょう)