8月から年内ほぼ月刊刊行の天祢涼です。今月『探偵ファミリーズ』を刊行したのに続いて、来月は『リーマン、教祖に挑む』(『もう教祖しかない!』文庫版)が刊行されます。初の2ヵ月連続刊行です。
本作の解説は、書評家の大矢博子さんにご担当いただきました。
大矢さんは2014年に『教祖』単行本版が刊行されたとき、ラジオで紹介してくださったのです。大変ありがたかったので、「もし『教祖』が文庫化されたら大矢さんに解説をお願いしたい」と思っておりました。お会いしたら、きちんとお礼を申し上げたいとも思っておりました。
が、なかなか機会がなく、ようやくお会いできたのは昨年後半。ただ、このときは『教祖』文庫化の予定がなかったので、一通りお礼を申し上げた後で野球の話になり、中日ファンの大矢さんに「うち(横浜)は今年CS行きましてね」と自慢大会に突入。なにしろ我が横浜ベイスターズは、昨年まで12球団唯一のCS不敗記録を誇っていた(一度もCSに出たことがなかった)チームですからね! ずっと強かった中日の上を行ったんですから、自慢するのは仕方がない(笑)。
そうしたら大矢さんは、こんなツイートをなさってました。
あとまあ、最下位チームの宿命ではあるが、他チームファンの上から目線がね! ベイスターズファンの編集M氏や作家A氏 @amaneryo_on_tw (伏字意味なし)からは「うちは今年CS行きましてね」と自慢されるしね! まさかベイファンから自慢される立場になるとはね! むきーっ!
— 大矢博子 (@ohyeah1101) 2016年10月29日
こんなことがあったので、いざ『教祖』の文庫化が決まって解説を依頼する段になると、「ベイファンに書く解説などない」と断られたらどうしようと不安で仕方ありませんでした。
もちろん大矢さんはそんな器の小さな方ではなく、快くお引き受けいただきました。作者なのに妙ですが、「『教祖』ってこういう小説だったのか!」と目から鱗が落ちるような分析をした解説をいただき、心から感謝です。一つの読物としても抜群におもしろい。皆様、ぜひお読みください!
『リーマン、教祖に挑む』は双葉文庫から9月14日ころ発売です。