来月発売の『透明人間の異常な愛情 ニュクス事件ファイル』の原稿チェックをしている真っ最中のミステリ作家・天祢涼です。久々の美夜シリーズなので、気合いが入っております。
お気づきの方も多いと思いますが、タイトルの元ネタは、スタンリー・キューブリック監督の名作「博士の異常な愛情」。冷戦下における米ソ核戦争勃発の危機をシニカルに描いたブラックコメディです。『透明人間の異常な愛情』は核戦争とまったく関係ありませんが、このタイトルの語感が好きだし、映画は見てなくても名前は知っている人が多いだろうから拝借しました。
キューブリック作品なら「時計じかけのオレンジ」の方が好きなのですが、『時計じかけの透明人間』とか『透明人間じかけのオレンジ』とかだと意味不明なのでやめました。
このタイトルからもわかるとおり、今回のキーマンは透明人間。前作に続き、イラストはPALOWさんにご担当いただきます。
「クックックッ。さしものPALOW氏も透明人間は描けまい」(※描かれても困ります)なんてことを思っていたのですが……いやはや、すごいラフをいただきました。天祢涼の想像のはるか上をいく、すばらしいイラストをいただけそうです。完成が待ち遠しくて仕方がない。
ちなみに、ラフは何パターンかいただきました。このうち世に出るのは一つだけ。世に出ないPALOWさんのラフを見せてもらえたわけで、いやー、贅沢な体験ですわ。美夜シリーズを書いててよかった!
『透明人間の異常な愛情 ニュクス事件ファイル』は講談社タイガより、11月下旬発売予定です。