光文社の電子雑誌『ジャーロ』No.63に「巫女の推理に御利益あり」第五帖を寄稿しました。今回で最終回です。前々から話題を振っていた夏越大祓式の話。ヒロインが大祓式で舞を披露するところから話が始まります。
我ながら連作短編の締めらしい話になりました。満足。
この小説は、横浜の元町中華街にある(という設定の)神社を舞台に、自分さがしの旅真っ最中の青年・坂本壮馬が、なんちゃってクールビューティーな巫女・久遠雫とともに謎解きをしていくラブコメ風味のミステリ。毎回書いていて、本当に楽しかったです。もう少しこの二人のいちゃいちゃ(?)を書きたいなあ。順調に行けば夏ころ本になる予定なので、ぜひお買い上げいただければうれしいm(_ _)m
そして最終回の友風子さんのイラストがこちら(寄稿者にのみ配られる紙版より)。
雫の格好は「白拍子」。「源義経が祀られている神社」という設定なので、それにふさわしい舞を考えた結果、「静御前の舞にしよう。静御前は白拍子だったらしいから、雫にもその格好をさせよう」と思ってこうなりました。この話は書き始めたら楽しいんだけど、毎回、下調べに結構な時間がかかってるんだ(^_^;)
なお、今号の『ジャーロ』では「特別対談 in 京都 Dialogue」にて綾辻行人さんと、イケメンで長身でオールバックがよく似合う(「と書いてください」と言われた)織守きょうやさんが対談なさってます。
さらに遊井かなめさんの新連載「バスルームで小説を書く100の方法」がスタート。これは「小説家がどんな環境や道具を使って作品を書いているのか」をテーマに、毎回、作家に取材していく連載です。NHKでやっていた『浦沢直樹の漫勉』の小説家版のようなものです……最初に言い出したときは。
なぜ「言い出したとき」なんて書いたかというと、この連載は天祢涼が発案者とも言えるからです。
こんな小学生レベルの冗談を言ったところ、遊井さんがまじめに企画して始まった連載なのです。しかも天祢涼の妄想と違って、ちゃんとおもしろい記事になっているからすごい。やるな、遊井かなめ!
遊井かなめ氏のブログ:【告知】「ジャーロ」2018年春号から企画・編集を担当した連載がスタートします。(「ファー・アウェイ・アイズ」はまだ聴こえているか?)
連載第一回は明利英司さん。なんとガラケーで小説を書いているそうです。これだけでも興味が出てくるでしょう? ぜひお読みください。ガラケーの解説がやたら詳しくて、一見したところ文芸誌じゃないけどな。
『ジャーロ』No.63は好評配信中です。ぜひお読みくださいませ。