辻真先さんから新刊『たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説』をいただきました。ありがとうございます!
昭和24年、ミステリ作家を目指しているカツ丼こと風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。旧制中学卒業後の、たった一年だけの男女共学の高校生活。
そんな中、顧問の勧めで勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒五名で湯谷温泉へ、修学旅行代わりの小旅行だった──。
そこで巻き込まれた密室殺人事件。さらに夏休み最終日の夜、キティ台風が襲来する中で起きた廃墟での首切り殺人事件! 二つの不可解な事件に遭遇した勝利たちは果たして……。著者自らが経験した戦後日本の混乱期と、青春の日々をみずみずしく描き出す。『深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説』に続く、“昭和ミステリ”第2弾。
東京創元社さんのサイトより
帯には「この時代を経験したからこそ描けた」。そのとおりだと思います。前作シリーズ第一弾『深夜の博覧会』はもちろんですが、光文社さんから上梓された『焼跡の二十面相』も「第二次世界大戦前後の日本」を生きていなかったら描けない空気感にあふれていました。その作品世界だけでなく、ミステリーとしてもおもしろかった。
今回も楽しみに読ませていただきますm(_ _)m
ちなみに辻さんは1932生まれなので、今年で88歳。年齢を重ねても執筆量、読書量が衰えない、まさに「レジェンド」。天祢涼にとっては「こういう風になりたい」という憧れの人でもあります。