カバーイラスト:船隠雄貴
カバーデザイン:welle design(坂野公一)
発売日:2022年7月28日
定価:1500円(税別)
出版社:実業之日本社
どうせ死ぬなら殺してみませんか?
希望を喪った男の心を動かしたのは
殺人の依頼状だった──二転三転する“完全犯罪”計画の結末は!?
胸を打つサスペンスミステリー!パワハラのトラウマに苛まれる秀文は、退職から半年が過ぎても社会復帰できずにいることに絶望を感じていた。首を吊るために朽ち果てた神社の桜の木にのぼると、白い封筒が大きな洞に差し込まれているのを見つける。〈どうせ死ぬなら殺してみませんか?〉と書かれた手紙は交換殺人の依頼状だった。手紙を置いたのは白いセーラー服と紺色のスカートを纏った少女だと判明するが……。奇妙な往復書簡の先に待つ殺人計画の顚末は!?
21作目です。Apple Booksで連載したものを本にまとめたもの。基本は連載版と同じですが、ものすごーく細かいところをいくつか変更しています。ぶっちゃけ、そのままでもよかったところばかりなのですが、興味がある人は読み比べてみてください。
事前にゲラやプルーフを読んでくれた人たちからは「一気読みした」「主人公二人を応援したくなった」「伏線がうまい本格ミステリー」など絶賛の声を多々いただきました。
帯がつくとこうなります。
装幀担当・welle designの坂野公一さんとはデビュー作からおつき合いがありますが、一緒にお仕事するのは約4年ぶり。フリーペーパーをつくる際、ZOOM飲みをしていい感じに酔っぱらったデザインに関する貴重なお話をいろいろうかがえて楽しかった。
SNSには少し書きましたが、奥付を始め、いろいろなところを凝ったデザインにしてもらっています。見たときに「おっ!」と思ってもらいたいので写真はアップしません。ぜひ実際に見て確かめてみてください。
イラストは、船隠雄貴さんに描いてもらいました。アニメ『その着せ替え人形(ピスク・ドール)は恋をする』をはじめ、数々の作品にかかわっているすごいかたです。お仕事履歴はこちら。
上記に書いたとおり、今回はフリーペーパーをつくりました。坂野さんにご協力いただき、表紙やApple Books連載版の表紙ができるまでについて話してもらっています。手前味噌ですが、小説の連載版の表紙についてデザイナーさんが話す機会というのはなかなかないので貴重だと思います(坂野さん、改めてありがとう!)。また、劇中で使わなかったボツネタについても書きました。
全国の書店さんに置いてもらえるわけではないので入手困難だとは思いますが、見つけたらぜひ読んでみてくださいm(_ _)m
で、いつもこのブログでは新作を出す度に裏話を思いつくままに列記するのですが……今回はなし。
裏話がないわけではなくて、8月6日に八重洲ブックセンター本店で開催予定の貫井徳郎さんとのトーク&サイン会までネタを取っておきたいのです。披露できる話はそこでできたらよいなあ、と。
東京近辺に住んでいる人しか参加できないイベントなので恐縮ですが(もちろん遠方からの参加も大歓迎です!)、本を出した後にトークイベントというのは、単著では初めてなんですよ。勝手がわからないもので、できるだけネタを残しておきたい(^_^;)
当日は質問タイムなんかもあると思います。お店の都合と在庫にもよるので確定ではありませんが、『拝啓 交換殺人の候』以外の拙著も入荷していれば、そちらにサインもできるかも。来られる人は、ぜひお越しください。詳細はこちらからどうぞ。
『拝啓 交換殺人の候』の後は、11月に『葬式組曲』文春文庫版を上梓予定。来年には『Second Coming』『A』というシリアス寄りの長編を2作出したいと思っています(どちらも仮題)。『Second Coming』は刑事コロンボや古畑任三郎に触発された倒叙形式のミステリー。『A』は、仲田シリーズでは書けない、仲田シリーズ系統のミステリー。世に出せるのはまだまだ先ですが、続報をお待ちくださいm(_ _)m