昨日、小田急ブックメイツ新百合ヶ丘店さんで開催された「サイン本の手売りイベント」に参加してきました。
当日は生憎の荒天。電車がとまったら困るので早めに出発しましたが、心配は杞憂で、集合時間より30分近く早く着いてしまいました。仕方がないので、辺りをぶらぶら。時間が近づいたので集合場所に行ってみたら、あれ? 誰もいない……? 戸惑っていると、篠原昌裕さんが声をかけてくれました。みなさん、既にお店に移動しているとのこと。教えてもらって助かった!
お店に行ってからは初めましての方と名刺交換して、15時にイベント開始。始まる前までは作家同士で「雨がすごいからお客さんが少ないかもね」「時間が空いたら即席でトークショーでもしましょうか」などと呑気に話しておりました。
でも後で写真を見せていただいて知ったのですが、既にこの時点で、お店の外には長蛇の列ができていたのです。イベントが終わってから知ってよかったです。事前に知ってたら、感動して泣いてたかもしれない(笑)。
読者さんと直にお話しできた
今回のイベントに参加した作家は13人以上。
作家数が多いので、読者さんはサインしてほしい本を買ったら会場のどこかにいる作家を見つけて声をかける……という緩やかな形式で行われました。
イベントが始まって間もなく、「天祢先生、サインくださ〜い!」と満面の笑みで駆け寄ってきたのは、イラストレーターのイクタケマコトさん。わざわざ来てくれてありがとう! 最初が君だったおかげで少し緊張がほぐれたよ!←私信
ありがたいことに、イクタケさんの後もちょこちょことお声がけいただき、緊張で手が震えながらもサインさせていただきました。在庫が一冊しかなかった『議員探偵・漆原翔太郎』『都知事探偵・漆原翔太郎』『透明人間の異常な愛情』は早々に売り切れに(ありがたい!)。
サインしながらお客さんといろいろとお話ししたのですが、中には「天祢先生に会いたくてきました!」とおっしゃってくれる方もいて、感激のあまり心臓がとまりかけました。「息子がファンです」「いつも楽しく読んでます」など、普段は聞くことができない読者さんの生の声をたくさん聞くことができて、貴重な体験でした。ちょっと、どうしていいかわからないくらいうれしかった。
なかなかない、とてもあったかい空間
今回はそれぞれ「初めまして」の作家が多かったはずなのですが、不思議なほど連携が取れていたと思います。手が空いた人は、誰に言われるでもなくお客さんに声をかけたり、「サインほしい人が来てますよ」と作家を呼んできたり。その結果、
- お目当ての作家と記念写真を撮りたい読者さんのため、カメラのシャッターを押す芦沢央さん
- サインをしている作家の横に立ち、本が閉じないようにページを押さえる似鳥鶏さん
等々、なかなかお目にかかれないゴージャスな光景が何度も展開されました。会場は終始なごやかで、和気藹々とした雰囲気でしたね。特に話し合ったわけではありませんが、「少しでもお客さんに楽しんでもらおう!」という心意気が一致していたからではないかと。
お客さんの方も、心から本が好きな人ばかりで、自分のファンではない人とお話ししていても楽しかったです。芦沢さんのサインをもらいに来た女の子が「本にはいくらでもお金を使っちゃう」と言っていたのが印象的でした(こういう人を一人でも増やすために、おもしろい本を書かなくては……)。
自分の心にいつまでも残る、すてきな空間でした。
小田急ブックメイツ新百合ヶ丘店さんへの感謝も新たに
無論こうした空間ができたのは、お店側の力添えがあったからなのは言うまでもありません。
トーハンのTさんはよく通る声で司会進行をしたり、お客さんにいろいろと呼びかけたりしてくれました。店長さんをはじめ店舗スタッフのみなさんも、たくさんのお客さんに笑顔で応対しつつ、在庫がなくなりそうな本をすばやく補充してくれました。本もきれいに並べ続けてくれて、プロの仕事ですね。
なにより、作家やお客さんがこれだけ集まったのは、お店が愛されていたからこそ。閉店が決まった店舗のイベントではありますが、とても幸せな時間をすごすことができました。本当に本当に、ありがとうございますm(_ _)m
小田急ブックメイツ新百合ヶ丘店さんは、通路を挟んで店舗が2箇所に分かれています。上記写真は、新百合ヶ丘駅の改札から歩いてきて左側の方。こちらには、まだ参加作家のサイン本や、天祢涼がつくったフリーペーパーが残っている!(と思う) 仮に全部なくなっていたとしても、すてきな本屋さんなのでぜひ行ってみてください。
小田急ブックメイツ新百合ヶ丘店の閉店は3月10日17時です。