文字起こしにAIを使ってみた

先日、新作を書くために識者に取材させてもらいました。帰宅後、文字起こし(録音を聞きながらテキストエディタに打ち込む作業)をしようとして、ふと「いまどきAIでやってくれるんじゃないか?」と思って検索開始。やったことがある人ならわかると思うのですが、文字起こしって膨大に時間がかかるんですよ。AIにやってもらえるなら作業をかなり効率化できる。

ちょっと検索しただけで沢山のサービスが出てきて、どれにしようか迷いました。選んだのは、LINEの関連会社が提供しているCLOVA Note。2023年10月時点ではベータ版なので無料で使えます。一ヵ月につき300分。機能改善に協力(?)することに合意したら600分です。

使ってみた感想は早い! 自分が何時間もかけてやる作業が数分で終わってしまいました。

「こんなサービスがあったら人間が文字起こしをする必要はなくなるな」と思いかけましたが、全然そんなことはなく。

基本的な会話は文字にしてくれますが、少しでも専門用語が出てくると誤変換、意味不明な文字が続きます。また、相槌を挟んだり、同時にしゃべったりすると「一人が発言した」と認定されたり、逆に「別人が発言した」と認定されたり、基準が曖昧(少なくとも自分の目にはそう見えた)。冒頭から読み返してまとめ直す作業が必須でした。「あの」「ええと」なども律義に文字にしてくれるので、それを修正するのも結構な手間だった。

それでも、自分でゼロから打ち込むより圧倒的に早いことは事実。将来的にどうなるかわかりませんが、いまは人間がAIの足りないところを補うことで上手に使いこなすことがいいんじゃないかと思いました。

しごく普通の結論で、特にオチもなく終わる。

2023年10月23日追記・「ChatGPTの開発元が一般公開したWhisperというプログラムを、Macで使えるようにしたものがあります」という情報をいただきました。

Whisper Transcription
MacWhisper

アプリ自体は無料で、一部の辞書が有料の様子。まだ自分は試してませんが、教えていただきありがとうございましたm(_ _)m

……ミステリー作家のブログからガジェット・アプリ系のブログへと着実に変貌してるな、ここ最近(笑)。

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天祢 涼
あまね りょう
第43回メフィスト賞を受賞してデビューしたミステリー作家です。代表作は次回作。読んだ人の胸を抉るようなミステリー、胸きゅんラブコメなミステリーを世に送るべく日夜模索中。このブログでは仕事情報のほか、MacやiPhoneのネタ、猫写真などをアップしております。