拙作『謎解き広報課』でモデルにした全国広報コンクール。今年の審査結果が出ました。内閣総理大臣賞は静岡県島田市の『広報しまだ』。特集「カクレンボ」では子どもの貧困問題を取り上げています。
全国広報コンクールは、地方自治体の広報活動の向上に寄与することを目的に、各種広報作品についてコンクールを行い、優秀作品を表彰するものです。当協会の主催により、1964(昭和39)年から実施しています。(日本広報協会さんのサイトより)
というのが全国広報コンクールの概要。みなさんがお住まいの自治体も広報紙を発行しているはずなので、興味のある方はぜひご覧ください。正直、「発行しているだけ」の自治体もないわけではないようです。が、編集のプロではない公務員さんたちが創意工夫を凝らして思いを込めていたり、「これ、市販の雑誌よりすごいんじゃない?」というレベルに達していたりする広報紙はおもしろいですよ。
最優秀賞である「内閣総理大臣賞」は一度取るだけでもほとんど奇跡ですが、これを二度受賞した広報マンが全国に二人います。どちらの方ともお会いしたことがあるのですが、存在感というか、オーラがすごいのです。
『謎解き広報課』の主人公・新藤結子の上司「伊達さん」も「内閣総理大臣賞を二度受賞した」という設定なのですが(だからあの世界では二度受賞者が三人いるのです)、恐れ多くてどうしようか土壇場まで迷ったのはここだけの話。
それにしても、審査結果を見ると、知っている自治体さんの名前がちらほらあってテンションが上がりますね。『謎解き広報課』のプレゼンのときに持参した『広報真庭』が佳作か。『広報ふくち』は安定の強さ。あ、『広報うちこ』も入ってる……と興奮していると、いま目の前にある〆切をぶっち切りそうなので、最後に一つだけ。
天祢涼は神奈川県川崎市に住んでいるのですが、「かわさき市政だより」が総務大臣賞、さらに都道府県・政令指定都市部で特選を受賞しました。ちょっと前からレイアウトが変わって、「担当者が力を入れてるな」感がすごかったのですが、ここまでとは! 地元の広報紙が受賞……『謎解き広報課』を書いた身としてはうれしくて仕方ないぞ(笑)。
『謎解き広報課』は幻冬舎より好評発売中です(ラストは宣伝で〆る)。