タイプミスの多いミステリ作家・天祢涼です。
キーボードの上を滑らせるように指を動かしているためか、どうしても押し損ねるキーが出てしまいます。例えば、「〜が」は、よく「g」を押し損ねて「〜あ」となってしまう。「〜は」も、「h」を押し損ねて「〜あ」になることが多いですね。
あまりに頻発するので、「a」で「が」と変換されるように単語登録しています。こうした「特殊変換」は作業効率を上げてはくれます。
でも、以前は会社勤めをしていて、複数のパソコンを使っていたので、「特殊変換」は必要最低限しかしませんでした。いまでこそ、クラウドでユーザー辞書が一瞬にして同期できますが、当時はそんなこと夢のまた夢だったのです。
クラウド時代になって、愛用する日本語入力ソフト「かわせみ2」にユーザー辞書の同期機能が搭載されても、この姿勢は変わりませんでした。「やはり日本語は正確に打ち込むべき」と考えていたのです。
それを改めたのが、昨年。『銀髪少女は音を視る ニュクス事件ファイル』を書いていたときのこと。
担当さんに送る直前、原稿を読み返していたら、「銀髪少女は音を視る」と書くべきところが、「銀髪処女は音を視る」になっていました……(^_^;)
shoujoと打ち込んで「少女」と変換すべきところが、uを押してなくてshojoとなり、「処女」と変換される。このタイプミスはこれまで何度もあったのですが、その度に「shoujo」と打ち直していて、特に気にしていなかったのです。でも、さすがにタイトルは……しかも直前まで気づかないなんて。あのまま送っていたら、ちょっと恥ずかしいことになっていたかも。
この一件を経て「shojo」で「少女」と変換されるように単語登録してから、「特殊変換」を一気に解禁しました。いまの天祢涼のユーザー辞書は、「特殊変換」で一杯です。でも「かわせみ2」はiCloud経由で辞書を同期してくれるので、違うパソコンを使っても困ることはありません。とっても便利。
ただ、「特殊変換」を登録しすぎて、ユーザー辞書が壊れたらとんでもないことになりそうです。「かわせみ2」が使えなくなっても同様。
というわけで、物書堂さんには今後も末長く「かわせみ」をサポートしていただきたい所存。「かわせみ3」になっても「4」になっても使い続けます!
by 天祢涼(あまね りょう)